057404 ランダム
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陽炎日和

陽炎日和

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  あぁ、嫌だ。

  だからキライなんだよ。天才ってヤツは。




  先ほど、俺の家の玄関の扉が吹っ飛ばされた。

  そりゃもう無残に。

  ある意味華麗に。

  「おっはよ~!春日井さん!」

  それが、俺にとって最悪の生物のその日一番最初の言葉だった。






  【訪問者はノックもせずに】

 
  

  「さぁーがぁーらぁー…」

  「なんでそんなに怒ってんのー?治チャン」

  「人ん家のドア破壊しといて言う台詞がそれかあぁ!?」

  「やだなぁ。最近の警察は怖い人ばっかで♪」




  ただですら少ない、貴重すぎる休み。

  そこに押しかけてきて、勝手に居座っているこのガキ。

  こいつの名前は相良 紅葉。(さがら くるは)

  本名。厳つい名前だ。

  そしてこいつは名前どおり家柄も厳つく、世界有数の株式会社

  相良カンパニーの社長の孫であり、日本中でも相当過激で通っている、
  
  相良組の若頭。

  へらへらしてる中性的な美形とは裏腹に、内臓や性根は腐りきってる。

  俺もそこまで長い付き合いじゃないが、それだけはハッキリ言える。

  というか、警察である俺に絡んでくる時点で性根が折れ曲がってることはいうまでもないのだが。












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